小編
しょうへん
名詞
標準
文例 · 用例
かくしてスティーヴンスンはこの一小編によって作家としての名声を完全に確立するに至った。
— THE STRANGE CASE OF DR. JEKYLL AND MR. HYDE 『ジーキル博士とハイド氏の怪事件』 青空文庫
この筆初めに当って、自分のこの小編が柳田君の読物から思い出して執筆するに至ったことにつき、ここに深厚の敬意を同君に表する。
— 系図の仮托と民族の改良 『炭焼長者譚』 青空文庫
「伊勢人考」も旧稿を捻ねくって間に合わすこととして、いま一編短いものをと昨夕方から書斎に籠って、ほとんど夜を徹して寝床の中で、「紀伊に特有の何楠といふ人名」という小編を書き上げたのは朝の四時ごろであった。
— 喜田貞吉 『震災日誌』 青空文庫
歯の自然誌など小編の幾つかだけであり副業であった。
— 伝記による医学史 『偉大な医師たち』 青空文庫
打ちつゞく惡鬼ばらひ、屋を壓する黒雲をぬぐつて、景氣なほしに「明月」も、しかし沙汰過ぎるから、せめて「良夜」とでも題して、小篇を、と思ふうちに……四五人のお客があつた。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
で私は又、日本橋へ戻つて叔父の知合ひの毛織物輸入商のオフイスに寄宿して餘念もなくタイプライターなどを叩いてゐるうちに「十三人」の第二號に、學生時代に書いたもののうちから鈴木に選ばれた「爪」といふ小篇が載つたのを偶然にも未知の島崎藤村先生に御手紙で讃められ「新小説」の新進作家號に紹介された。
— 牧野信一 『文學的自叙傳』 青空文庫
僕は「池のまはり」といふ小篇を一つ書いたと思ふ。
— 牧野信一 『貧しき文学的経験(文壇へ出るまで)』 青空文庫
この間、風邪をひいて寝たはぢめに、いつかの君の小篇小説「からくり」を読み直して、仲々面白かつた。
— 牧野信一 『〔小林秀雄氏への公開状〕』 青空文庫