槍疵
やりきず
名詞
標準
文例 · 用例
然し其時の闘は如何にも突嗟に急激に敵が斫入ったので、氏郷自身まで鎗を取って戦うに至ったが、事済んで営に帰ってから身内をばあらためて見ると、鎧の胸板掛算に太刀疵鎗疵が四ヶ処、例の銀の鯰の兜に矢の痕が二ツ、鎗の柄には刀痕が五ヶ処あったという。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
蒲生氏郷自ら長槍を揮って戦い、胸板の下に三四ヶ所|鎗疵を受け、十文字の鎗の柄も五ヶ所迄斬込まれ、有名な鯰尾の兜にも矢二筋を射立てられ乍ら、尚も悪鬼の如く城門に迫って行ったとあるから、兎に角強いものである。
— 菊池寛 『小田原陣』 青空文庫
百人あまりの鉄砲|疵鎗疵なぞの手負いを出した。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫