十訓抄
じっきんしょう
名詞
標準
A Miscellany of Ten Maxims (Kamakura period collection of writing)
文例 · 用例
されば平安朝に、神通自在の天狗が鳶に化けて小児に縛り打たれた話あり(『十訓抄』一)。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
十訓抄 一 画姿 泰平の時代にふさはしい、優美なきらめき烏帽子の下には、下ぶくれの顔がこちらを見てゐる。
— 芥川龍之介 『好色』 青空文庫
成範が返歌を考へて居る処へ、重盛が上つて来たので、急いで立ち退きしなに、燈楼のかきあげの木の端で、や文字を消して、ぞの字を書きつけて、御簾の中に、さし込んで退出した(十訓抄)と言ふのが、其である。
— 折口信夫 『鸚鵡小町』 青空文庫
武家の初めに、鸚鵡小町の伝説が名高かつたものなら、恐らく十訓抄の作者も、桜町中納言の逸話として、書き留めては置かなかつたであらう。
— 折口信夫 『鸚鵡小町』 青空文庫
もとよりそれも勧善懲悪であるがゆえに「法門の意」にかなうとせられるのではあるが、「諸法実相の理を按ずるに、かの狂言綺語の戯、かへりて讃仏乗の縁なり」とする思想は、単に『十訓抄』の著者(「蓮の台を西土の雲に望む翁」)のみならず、一般に戦記文芸の記者を動かしていた思想であろう。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
蜂飼いの大臣「十訓抄」に京極の太政大臣|宗輔の噂がみえる。
— 吉川英治 『美しい日本の歴史』 青空文庫
蜂蜜を採っていたとは十訓抄も書いていないが、とにかく蜂を上手に飼い馴らし、『蜂は小虫だが、蜂には人間にもない勤勉と仁智の心がある』 などと言って人々を煙に巻いていた。
— 吉川英治 『美しい日本の歴史』 青空文庫
尤も、こゝに一つ書き洩らしてならないことは、十訓抄に依ると、侍従の君は本来平中の女であったのを、これも時平が邪魔をして横取りをした、と云うことになっている。
— 谷崎潤一郎 『少将滋幹の母』 青空文庫
作例 · 標準
『十訓抄』には、子供に聞かせるべき教訓話が多く収められている。
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彼は、『十訓抄』を読み返し、昔の知恵を学んでいる。
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『十訓抄』に記されている故事成語は、現代でも引用されることがある。
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