天眼鏡
てんがんきょう
名詞
標準
magnifying glass (esp. in physiognomy, palm reading, etc.)
文例 · 用例
老人は私の顔を天眼鏡で覗いて見たり、筮竹をがちゃがちゃいわして見たり、まるで人相見と八卦見と一しょにやっていましたが、やがてのことに、『イヤ御心配なさるな、この児さんは末はきっと出世なさるる、よほどよい人相だ。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
名道人畏り、白き長き鬚を撫で、あどなき顏を仰向けに、天眼鏡をかざせし状、花の莟に月さして、雪の散るにも似たりけり。
— 泉鏡花 『妙齡』 青空文庫
何と、と殿樣、片膝屹と立てたまへば、唯唯、唯、恐れながら、打槌はづれ候ても、天眼鏡は淨玻璃なり、此の女、夫ありて、後ならでは、殿の御手に入り難し、と憚らずこそ申しけれ。
— 泉鏡花 『妙齡』 青空文庫
コリヤ道人、爾が天眼鏡は違はずとも、草木を靡かす我なるぞよ。
— 泉鏡花 『妙齡』 青空文庫
墓地に光るは虫のはね、また、手相見の天眼鏡。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
哲学あり、科学あり、人生を研究せんと企つる事久し、客観的詩人あり、主観的詩人あり、千里の天眼鏡を懸て人生を観測すること既に久し、而して哲学を以て、科学を以て、詩人の霊眼を以て、終に説明し尽すべからざるものは夫れ人生なるかな。
— 北村透谷 『各人心宮内の秘宮』 青空文庫
そして、いぶかる新三郎に人相を見に来たと云って、懐から天眼鏡を取り出して其の顔を見ていたが、「萩原氏、あなたの顔には、二十日を待たずして、必ず死ぬると云う相が出ている」 と云った。
— 田中貢太郎 『円朝の牡丹燈籠』 青空文庫
アトにも先きにも相を見て貰つたのは前後に一回ぎりだから、ヨソの人相見はドウいふ風に見るか知らないが、此の剞※堂先生は天眼鏡を片手に顔を押しつけぬばかりに眼を近寄せて鋭どい眼を光らしてヒタと看入つた。
— 内田魯庵 『人相見』 青空文庫
作例 · 標準
鑑定士は天眼鏡を取り出し、古びた書画の筆跡を細部まで入念にチェックした。
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祖父は新聞の細かい文字を読むために、いつも愛用の天眼鏡をそばに置いている。
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理科の授業で、天眼鏡を使ってアリの巣を観察する実験を行った。
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