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禅房

ぜんぼう
名詞
1
標準
文例 · 用例
そこの禅房の一室なりける我が書斎の茶煙や煙草の煙に燻りたるも少なからじ。
石川啄木 閑天地 青空文庫
禅房の一室夜いたくも更け渡りて孤燈沈々たる時、我ひとり冷えたる苦茗を啜つて、苦吟又苦吟、額に汗を覚ゆる惨憺の有様を、最も同情ある顔付して柱の上より見守りたるもこの帽子なり。
石川啄木 閑天地 青空文庫
客堂は名の如く参詣の客を接待する禅房で、支那の寺院には必ず附いてゐる。
附 満蒙の歌 満蒙遊記 青空文庫
馬長頭 弁法印・善定房法印権大僧都・宗禅房権少僧都・定清大法師・懐兼大法師。
折口信夫 春日若宮御祭の研究 青空文庫
「御承知でもござろうが、この宝蔵院流槍の開祖は、当院の覚禅房法印胤栄と申して、もとは中御門氏でござったが、僧徒に似合わず武芸を好んで、最初は剣術を上泉伊勢守に学ばれたものじゃ。
三輪の神杉の巻 大菩薩峠 青空文庫
後に大膳太夫盛忠というものについて槍術を覚え、それより自ら一流を開いたものでござるが、もとより武芸は出家の心でない、覚禅房は刀槍を好んで、かくは一流を開きましたなれど、内心はこれを欣ばれぬじゃ。
三輪の神杉の巻 大菩薩峠 青空文庫
されば道場の名は残るといえども、覚禅房限りで、表面この流儀の跡が絶えたわけでござる」「かく覚禅房は出家として、武芸を後に残すことを好まれなかったが、門下には錚々たる豪傑がおったじゃ。
三輪の神杉の巻 大菩薩峠 青空文庫
一方、俗人の方においては中村市右衛門尚政という者が、これが宝蔵院覚禅房|直伝じゃ。
三輪の神杉の巻 大菩薩峠 青空文庫