金床
かなとこ異読 てっちん
名詞多音語
標準
anvil
文例 · 用例
鉦鼓淵、盗人谷、その天上の風格は亭々と聳立する将軍台、また厳として平なる金床台。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫
真赤に焼けた鉄片を金床の上に取り出して父親がコツコツと金槌で叩いてゐる間に八重は、仕事場に続いた畳の居間に這ひあがつて、畜音機を廻しはじめた。
— 牧野信一 『南風譜』 青空文庫
父親が調子をとつて小槌を振りあげ、蹄鉄を続け打ちにした後に、そら来たツーカーンと金床を打ち鳴らすと、大上段に振り翳されて合図を待つてゐた八重の槌が火花の中に振り落された。
— 牧野信一 『南風譜』 青空文庫
レールはすでに全速力で接近してくる汽車の振動で金床のように唸っている。
— RED BRIDAL 『赤い婚礼』 青空文庫
ふたたび、仕事場にもどって、鉄槌で、コツコツと赤く焼けた鉄を金床の上でたたいていました。
— 小川未明 『般若の面』 青空文庫
そこには神棚があつて、手先仕事だけに小綺麗に片付いてはをりますが、それでも金床や鞴や大小の鑢や鏨やがいろ/\の材料と共に配置され、未完成の大きい櫓時計が三つと、置時計の修繕物が三つ、部屋の隅に片寄せてあるのです。
— 御時計師 『錢形平次捕物控』 青空文庫
金床のうえでチンカン、チンカンと鉄を叩く音。
— 三好十郎 『鈴が通る』 青空文庫
(金テコで火の中から引き出した鉄を金床の上にコツンと置き)ありがてえもんじゃねえかよ!
— 三好十郎 『鈴が通る』 青空文庫
作例 · 標準
鍛冶屋の店からは、金床を打つ音が規則的に聞こえてくる。
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熱した鉄を金床の上で叩き、形を整えていく。
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古びた金床が、作業場の隅に静かに置かれていた。
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ウィキペディア
鉄床 とは、鍛造や板金で、加工しようとする加熱した金属を載せる鋳鉄製または鋳鋼製の作業台。鉄敷 、鉄砧(てっちん)、ハンマー台(ハンマーだい)ともいう。また、鉄梃(かなてこ、てってい)は、鉄製の梃(てこ)を第1義とするが、「鉄床」の語義もある。
出典: 金床 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0