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尼姿

あますがた
名詞
1
標準
文例 · 用例
しゃんとした尼姿で上品ではあるが、目を赤く泣きはらしているのを見ては、古い時代、つまり源氏の君の明石の浜を去ったころによくこうであったことが思い出されて夫人ははっとした。
若菜(上) 源氏物語 青空文庫
五十日の儀式に母君が尼姿でおいでになるのは、若君の将来を祝うことに不都合ではないかという意見をもつ女房たちもあって、どうしようかと言われているところへ院がおいでになって、「少しもさしつかえない。
柏木 源氏物語 青空文庫
次々に濃くした鈍の幾枚かをお重ねになった下には黄味を含んだ淡色の単衣をお着になって、まだ尼姿になりきってはお見えにならず、美しい子供のような気がしてこれが最もよくお似合いになる姿であるとも艶に見えた。
柏木 源氏物語 青空文庫
不純な者が少しでも混じっていては他の者の迷惑になりますよ」 と御忠告になり、全部の中から十幾人だけが尼姿で侍することになった。
鈴虫 源氏物語 青空文庫
縁起を祝う結婚の初めに、尼姿で同車して来たのさえ不都合であるのに、涙目まで見せるではないかと蔑んだ。
東屋 源氏物語 青空文庫
若い女がこうした山の家に世の中をあきらめて暮らすことは不可能なことであったから、そうした女房はいず、長く使われている尼姿の七、八人だけが常の女房であった。
手習 源氏物語 青空文庫
江戸お旗本のお殿様とも存ぜず、何やら怕うござりましたゆえ、ついあの時は逃げましたなれど――」「逃げたそなたが、またどうしてこのような怪しい尼姿なぞになったのじゃ」「お力お願いに参りましたのもこの尼姿ゆえ、悲しい災難に会うているのもこの恥ずかしい尼姿ゆえでござります」「ほほう喃。
身延に現れた退屈男 旗本退屈男 第六話 青空文庫
――ずかずか引返して行くと、床しい美しい尼姿の恋娘をうしろへ随えながら、黙ってずいと行学院の大玄関を構わずに奥へ通りました。
身延に現れた退屈男 旗本退屈男 第六話 青空文庫