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寛典

かんてん
名詞
1
標準
文例 · 用例
是等の者は別而寛典を以御赦免|被為在可然御儀と奉存候。
森鴎外 津下四郎左衛門 青空文庫
階級制度の厳重なこの時代にあっては、実際お常がこの事件の張本人であるとしても、彼女は第一の寛典に浴すべき利益の地位に立っていた。
岡本椅堂 黄八丈の小袖 青空文庫
それでも極刑に処せられなかったのは、彼も日本国の平安を謀って、計画することが図に当たり、その尽力の功労は埋められるものでもないから、非常な寛典を与えられたのであると。
第一部上 夜明け前 青空文庫
同じ御隠居の庶子にあたる浜田、島原、喜連川の三侯も、武田らのために朝廷と幕府とへ嘆願書を差し出し、因州、備前の二侯も、浪士らの寛典に処せらるることを奏請した。
第一部下 夜明け前 青空文庫
しかるに突然朝廷から土州への御沙汰では、『定昭儀は賊徒要路の職に罷在逆謀に組し候罪不軽』とあって、まだなかなか寛典を蒙りそうな様子でない。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
この頃徳川慶喜公を始めその他一時朝敵の名を蒙り蟄居を命ぜられた藩主連も、寛典を蒙り平常に復して位さえ賜わる事になったので、前藩主の定昭公も同様の御沙汰を蒙られて、改めて従五位に叙せられた。
内藤鳴雪 鳴雪自叙伝 青空文庫
ムロの鴛鴦夫婦は、此寛典の中に其理想的|享楽生活を楽しんで居るのである。
徳冨健次郎 みみずのたはこと 青空文庫
いわゆる地方色に絶対の価値を与えて、それに対してやや異色ありと認めた作品は悉く論外として取扱って、唯の ABSCHAETZUNG(評価)を与える寛典すら容さぬ峻厳の態度に居る人もある。
高村光太郎 緑色の太陽 青空文庫