磯松
いそまつ
名詞
標準
文例 · 用例
そんなことを考えているうちに、傾斜を上り詰めて、お久美は、一団の磯松が、きちがいのように一方にばかり枝を伸ばして群生している砂地へ出た。
— 林不忘 『あの顔』 青空文庫
磯松の列が、一方だけ手をひろげて、その下に、いま来た小みちが、ほのかだった。
— 林不忘 『あの顔』 青空文庫
潮風に矯められて一方へだけ枝を伸ばした磯松の列が、かの女の視野へはいって来た。
— 林不忘 『あの顔』 青空文庫
磯松の根っこからひそかにこれを窺っている和泉屋こそ、薄っ気味も悪いが気が気でない。
— 海へ帰る女 『早耳三次捕物聞書』 青空文庫
ここに磯松風という小田原の菓子がある。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
○磯松風は菓子屋佐野屋にあり。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
先年五月ごろ、著述の草案を作るために、相州大磯松林館に滞在していたが、急に東京より用事を申しきたったから、その日になって「今晩東京へ帰る」と告げたれば、旅館の主婦は、「どうして、そんなににわかに帰京なさるか」とたずねた。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
「見付けたのは今朝、その時はもう、加納屋の手代の磯松が殺されてゐたんです」「成程こいつは手が混んでゐる。
— 女御用聞き 『錢形平次捕物控』 青空文庫