紋理
もんり
名詞
標準
文例 · 用例
輪郭の美しいばかりではない、この氷片中に縦横に細い溝が規則正しく通って様々の紋理を見せている。
— 寺田寅彦 『雪の話』 青空文庫
掌中の紋理の『て』の字が見え初むる時より、寸々に明るく分々に明るくなつて、拇指の腸處の細紋が見え、指の木賊條の縱の纎いのが見え、漸く指頭の渦卷や流れ紋の見ゆるに至るまで、次第次第に夜が明け放るゝに及び、やがて日がさし昇るに及ぶ、其の間に天地の氣が人の氣に及ぼすもの無しとは誰か言ひ得よう。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
掌の紋理の「て」の字が見え初める時から寸々に明るく分々に明るくなって、拇指の膨らみの細紋が見え、指の木賊条の縦の繊いのが見え、次第に指頭の渦巻や流れ紋の見えるまで次第々々に夜が明け放たれて、やがて日がさし昇る。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
舟の影の水に落ちたるは極て濃き青色にして、艪の影は濃淡の紋理ある青蛇を畫けり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
その相殊なる色彩の合して渾身の紋理をなすは、先天の理想にはあらざるかと。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
菊目石とて、菊形の紋理ある石、この溪谷より出づ。
— 大町桂月 『上州沼田より日光へ』 青空文庫