旅寝
たびね
名詞動詞-サ変
標準
sleeping away from home
文例 · 用例
死にもせぬ旅寝の果よ秋の暮枯枝に鴉の止りけり秋の暮 曠野の果に行きくれても、芭蕉はその「寂しおり」の杖を離さなかった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
旅寝の衣には露霜が置いていた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
病雁の夜寒に落ちて旅寝かな 芭蕉僅かの花が散りければ梅は総身に芽ぐみぬ 井泉水わが足跡人生ひてわれにつゞく朧 地橙孫陽の前に鳥ないて安らかな一日 鳳車 これらの句を読んだ時、私は或る物を掴んだように思うた。
— 種田山頭火 『俳句に於ける象徴的表現』 青空文庫
旅寝を重ねてこゝまで来る間に、葛岡はもう安宅先生指導の二河白道の距てのバンドも横えず、それから宿帳に夫婦と名乗ってつけることもしなくなりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
旅寝を重ねて行くうち私たち二人のみょうとに似た関係もいつか水無川の流れのように断えてしまいました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
猿飛佐助は、そなたの前から、今宵限りに姿を消して、あとは気任せ、足任せ、時には飛行の一足飛びに、日本全土飛び歩く、忍術道中の草鞋をはいて、はいて捨てるは毒舌三昧、ああこれからが面白いが、そなたに別れるこの苦しさは、少し旅寝の枕を濡らそう。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
それにもかかわらず一度異境に旅寝しては意外に平気で遊んでいる。
— 伊藤左千夫 『去年』 青空文庫
昭義の地方に旅寝して、ある夜ある駅に泊まって、まさに足をすすごうとしているところへ、※青の張という役人が数十人の供を連れて、おなじ旅舎へ乗り込んで来た。
— 酉陽雑爼(唐) 『中国怪奇小説集』 青空文庫
作例 · 標準
「枕が変わると眠れない質なので、旅寝の夜はいつも寝不足気味だ」
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寂しい旅寝の夜を紛らわすために、地元の居酒屋で常連客と語り合った。
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旅寝を繰り返していると、自分の本当の家がどこだったか忘れてしまいそうになる。
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