あり得ないほど
ありえないほど
名詞
標準
unbelievable (extent)
文例 · 用例
葉子一家は倉地と木村とから貢がれる金で中流階級にはあり得ないほど余裕のある生活ができたのみならず、葉子は充分の仕送りを定子にして、なお余る金を女らしく毎月銀行に預け入れるまでになった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
岡の差し出す紙幣の束を怒りに任せて畳の上にたたきつける倉地の威丈高な様子、少女にはあり得ないほどの冷静さで他人事のように二人の間のいきさつを伏し目ながらに見守る愛子の一種の毒々しい妖艶さ。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
いずれにせよ懐疑や否定があり得ないほど現実の世界はよき状態に達していないのは事実である。
— 三木清 『語られざる哲学』 青空文庫
あるいは、それ以外の何者でもあり得ないほどの真実を喝破しているのかも知れないが、物事は時にあまり真に迫ってはいけないなア。
— 道頓堀罷り通る 『安吾の新日本地理』 青空文庫
なお委しくいいますと聖人といえば孔子、仏といえば釈迦、節婦貞女忠臣孝子は、一種の理想の固まりで、世の中にあり得ないほどの、理想を以て進まねばならなかった。
— ――明治四十四年六月十八日長野県会議事院において―― 『教育と文芸』 青空文庫
また、それを見たということも、稀な機会ではあるかもしれないが、あり得ないほどの偶然ではないだろう。
— 山本周五郎 『山彦乙女』 青空文庫
背後にあるテーブルの、使い込まれて傷だらけの板が、これ以上ではあり得ないほどの背景として、機能していた。
— 片岡義男 『ラハイナまで来た理由』 青空文庫
だから朝食を楽しもうと思うなら、その時間ぜんたいを、これ以上ではあり得ないほどに個人的な、気にいった時間にすればそれでいい。
— 片岡義男 『頬よせてホノルル』 青空文庫
作例 · 標準
その人はあり得ないほど背が高い。
この季節あり得ないほど暑い。
その価格はあり得ないほど安い。
あり得ないほど幸運な状況だ。