日隠
ひがくし
名詞
標準
文例 · 用例
暫く何処にか隠れていて、暗くなるのを待って下谷の稲荷町、すなわち清吉の女房の里へ尋ねて行って、そこに五、六日隠まって貰って、それから又こっそりと築地の三河屋へ戻って来て、その二階に忍んでいたんです。
— 新カチカチ山 『半七捕物帳』 青空文庫
二日隠れていたけれども、腹が減って、腹が減って、どうにも出来ず、出て来たのだった。
— 小林多喜二 『蟹工船』 青空文庫
まさか床の下や押入れに一日隠しとくわけにもゆきませんし、また、始終連れて歩くわけにもまいりません。
— 豊島与志雄 『正覚坊』 青空文庫
「内間まか」と言い、職名|外間祝女と言われている人などは、今年七十七八であるが、嫁入りの当時に、七十幾日隠れとおしたというが、これが頂上だそうである。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
「内間まか」と言ひ、職名|外間祝女と言はれて居る人などは、今年七十七八であるが、嫁入りの当時に、七十幾日隠れとほしたと言ふが、此が頂上ださうである。
— 折口信夫 『最古日本の女性生活の根柢』 青空文庫
今日一番長く隠れたといふ記録になつて居ります女が、まだ生きて居りまして、其女は七十五日隠れて居つた。
— 折口信夫 『古代生活に見えた恋愛』 青空文庫
手水を使うにも半挿盥を用うることはなく、寝殿の日隠の間に棚を作らせて、小桶に小さい柄杓をつけておき、毎朝|仕丁がそれに湯を入れるだけで、手を洗う時は自ら水をかけに行くようにし、人手を煩わすことはなかった。
— 谷崎潤一郎 『少将滋幹の母』 青空文庫
おそらく今日隠れていて、全てを聞いていたのでしょう。
— REAL DRAMAS 『真劇シリーズ』 青空文庫