似気無い
にげない
形容詞
標準
unlike
文例 · 用例
なにげないふりをして、自分は扇子屋の前に立止る。
— 断片 『小さき良心』 青空文庫
夫婦はいつもの時刻に寝床を出て、なにげない顔をして、朝食の膳にむかったが、お此の顔は青かった。
— 岡本綺堂 『鼠』 青空文庫
いっそ不意に斬り殺してしまおうと思案を変えて、なにげない眼は碁盤の上に配っていながらも、張り詰めた心は相手の隙ばかりを狙っていた。
— 岡本綺堂 『箕輪心中』 青空文庫
七|番蔵の戸のまへで手招きをするとうじさん顔ににげない白い手でひねり餅をばくれました。
— 絵入り小唄集 『どんたく』 青空文庫
「おや、あの鳩は、ちっともにげないぜ」「かわいそうに、いまにはねとばされるぞ」 そういっているうちに、あやしい鳩は弾丸のように、その翼にぶつかりました。
— 海野十三 『電気鳩』 青空文庫
きまりの悪さに愛の言葉などはちょっと口へ出ず、なにげないふうに紛らして、「どうしてこんなに苦しそうにばかり見えるのだろう。
— 宿り木 『源氏物語』 青空文庫
ああいう恋愛詩人趣味の唱合戦はいい加減にして、そろそろクリヴォフ夫人がそれとなしに仄めかした、旗太郎の幽霊を吟味しようじゃないか」「冗談じゃない」法水は道化たようななにげない身振をしたが、その顔にはいつもの幻滅的な憂鬱が一掃されていた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
そして翌日、また町に行って、魚屋へなにげない顔で立寄ってみますと、そこの主人の話では、あのすっぽんは恐ろしいものであった、刄物がなくては人間でも破れない生簀のなかから、どうして出て行ったか、見えなくなってしまったそうであります。
— 豊島与志雄 『文学以前』 青空文庫
作例 · 標準
彼は私に対していつも似気無い態度をとるので、嫌われているのではないかと不安だ。
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「せっかくお土産を持ってきたのに、あの似気無い返事は何よ」
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普段は愛想の良い彼女だが、仕事で忙しい時は驚くほど似気無い。
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