弾音
だんおん
名詞
標準
文例 · 用例
琴の弾音を利用してピアノまたはギターの効果を求め、一方でハープのやさしいひびきを出そうとしている。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫
曲は露土戦争の悲壮な結末を表はしてゐるらしく、その沈痛に徹した弾音がときに稍たかまつて、暗い七月の夜の空気を静かにふるはせるのであつた。
— 神西清 『水と砂』 青空文庫
それなのに」 どこかで、弾音がした。
— 吉川英治 『上杉謙信』 青空文庫
……あの弾音がそれでございましょう」「主人は、わたくしの安産したことを、知っておりましょうか」「樺山中佐どのが、すぐ陣地へ行って、お知らせ申しあげたそうです。
— 谷干城夫人 『日本名婦伝』 青空文庫
弾音もまばらで力がない」「……ぶつッ」 突然、児玉少佐も将軍も、凄じい爆風の土に顔を噴かれてよろめいた。
— 谷干城夫人 『日本名婦伝』 青空文庫
と一発の弾音がした。
— 第一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
西側の雑木林から、秩序のない弾音が、ぱちぱちと聞える。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫
石川、酒井などの部将たちは、初めて、合戦の目的を達したように、「しめたッ」「全軍、急速に退け」 と、槍を高く振って、炎々と焼けている部落の真ん中を駈け通って、敵の弾音も、また、嗤う声も背にして、潮のように退いて行った。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫