救い出し
すくいだし
名詞
標準
文例 · 用例
軍隊がやって来さえすれば、自分達を窮境から救い出して呉れると思っていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
では早速、明日にも男狐を救い出しに出かけよう。
— 岡本かの子 『狐』 青空文庫
そこであのあたりなおも処々尋ね廻り、きくところによると、あやつ、芸人上りの老父と心を合せ、同じ夫狐救い出しの狡計で、ほかに欺いた人も少なからずあるらしいということだ。
— 岡本かの子 『狐』 青空文庫
えいと九字をきって、ドロドロと鼠に化け、チョロチョロと穴を抜け出して、この俺を救い出してくれ」「その忍術が使えるなら、今時、貴様の下手糞な笛など聴いておるものか」 いかにもしょんぼりした声だが、さすがに虚勢を張って、佐助がそう言うと、三好は、「ははあん。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
なぜなら、これから雪子を救い出しに行って、そのまま帰って来られないかもわからないのだ。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
自首する勇気もないのかと思われたくないからな」 豹吉はぺっと唾を吐くと、「――どうせ、雪子の救い出しに失敗して、ぶち込まれるにきまっているのだ」 と、ひそかに呟いた。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
豹吉が単身このS署へ雪子を救い出しに来たのは、はっきりと救い出せるという確信があって来たというよりも、むしろ雪子が留置されている場所へ少しでも近づきたいという気持でやって来たのだった。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
しあわせなことには、わずらわしい生活の日課が、この悲運から私を救い出してくれる。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫