罷り出る
まかりでる
動詞
標準
文例 · 用例
それよりして以來――癇癪でなく、憤りでなく、先生がいゝ機嫌で、しかも警句雲の如く、弟子をならべて罵倒して、勢當るべからざる時と言ふと、つゝき合つて、目くばせして、一人が少しく座を罷り出る。
— 泉鏡太郎 『春着』 青空文庫
虚「何れ世に出れば御尊家へお礼に罷り出る」 と約し其の晩は寝てしまい、翌朝は連立ちて出ましたが、伊之助の連は八幡から横に折れて中矢切村の法泉寺へまいり、若草の法事を致し、叔母にも会って帰りました。
— 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分) 『粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)』 青空文庫
吉之丞が玉里の隠居所へ罷り出ると、惟新公は、「吉之丞、呂宋へ行って来い」と、いきなりいった。
— 久生十蘭 『呂宋の壺』 青空文庫
徳川時代、越後や出羽方面の諸大名が、江戸へ参観交代に罷り出るには、越後路から三国峠を越えて必ず猿ヶ京の関所を通ったものである。
— 佐藤垢石 『猿ヶ京』 青空文庫
私もむっとして退出したのですが、腹がたっていたので、御前に罷り出る限り私はどこまでも自分の崇拝する人を推挙せざるをえません、ですから申し上げることをもうすこし御寛大に聞いていただけるようになるまでは、二度と御前に伺候しないほうがいいようでございます、といってしまった。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
早速|罷り出ると、千載一遇の機会だからすぐ現地へ行って発光現象を徹底的に調査して貰いたいと言うご沙汰。
— 武者金吉 『地震なまず』 青空文庫
これを用件に又明後日の晩罷り出る。
— 佐々木邦 『負けない男』 青空文庫
早速茶の間へ罷り出ると父親は、「何うしたんだい?
— 佐々木邦 『脱線息子』 青空文庫