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馳せ違う

はせちがう
動詞
1
標準
文例 · 用例
廊下を馳せ違う人の跫音。
泉鏡花 式部小路 青空文庫
大村は知らぬ顔をして、人の馳せ違うプラットフォオムを見ていた。
森鴎外 青年 青空文庫
」 訶和郎は血の滴る父の死体を背負うと、馳せ違う兵士たちの間をぬけて、ひとり家の方へ帰って来た。
横光利一 日輪 青空文庫
滑車の音、歯車の軋り、飛び違い馳せ違う調べ革の唸り。
国枝史郎 神州纐纈城 青空文庫
都会の雑音は愈々膨れ拡った、荒々しい獣のように、私の目先を掠めて左右に黄色い電車や警笛をならす自動車が入り乱れて馳せ違う
――ふるき市街の回想―― 小景 青空文庫
そこでわたしは、馬車の車輪がごろごろとあっちへ走って往き、こっちへ走って来、散らばった、うようよする蟻の群が10150永遠に馳せ違うのを楽んでいるとしましょう。
FAUST. EINE TRAGODIE ファウスト 青空文庫
ところが戸外が急ににぎやかになって、町の中を狂気のように馳せちがう人馬の足音が聞こえだしたと思うと、寺々のかねが勢いよく鳴りはじめました。
有島武郎 かたわ者 青空文庫
スイカダ、スイカダ、ランチ、ランチ つい、着いたばかりに発信したが、あの高麗丸から海岸の西瓜の山を瞥見してそれこそ子供のように小躍りした鮮新さや、青や白や鼠色ランチの馳せちがう、やや煙で黒っぽい油絵風の画趣からも、今はもう午前十時の観想は離れてしまった。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
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