地蔵菩薩
じぞうぼさつ
名詞
標準
Kshitigarbha (bodhisattva who looks over children, travellers and the underworld)
文例 · 用例
地蔵菩薩のすがたして、 栗を食うぶる童と、縞の粗麻布の胸しぼり、 鏡欲りするその姉と。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
待てな、待てな、さてこうした時に、地蔵菩薩なら何となさる、と考えれば胸も開いて、気が安らかになることじゃ、と申されたげな。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
ここの小松の間を選んで、今日あつらえた地蔵菩薩を―― 仏様でも大事ない、氏神にして祭礼を、と銑さんに話しながら見て過ぎると、それなりに川が曲って、ずッと水が狭うなる、左右は蘆が渺として。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
ぐるりと三人、三つ鼎に夫人を巻いた、金の目と、銀の目と、紅糸の目の六つを、凶き星のごとくキラキラと砂の上に輝かしたが、「地蔵菩薩祭れ、ふァふァ、」と嘲笑って、山の峡がハタと手拍子。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
」 据え腰で、ぐいと伸び、「地蔵菩薩祭れ。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
」「山の峡は繁昌じゃ、」「洲の股もめでたいな、」「坂の下祝いましょ、」「地蔵菩薩祭れ。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
その笠を被って立てる状は、かかる苦界にある娘に、あわれな、みじめな、見すぼらしい俄盲目には見えないで、しなびた地蔵菩薩のようであった。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
正に春立ならんとする時、牡丹に雪の瑞といい、地蔵菩薩の祥といい、あなたは授りものをしたんじゃないか、確にそうだ、――お誓さん。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫