来風
らいかぜ
名詞
標準
文例 · 用例
生憎二三日来風邪をひいて居て女中は欠勤して居りました。
— 岡本かの子 『雪の日』 青空文庫
「此女の身分世話をも致遣可申心底之処、元来風と所持の一軸の表書を見たるまゝに懇に申懸候迄にて、昨今の事なれば、猶折も可有之と思ひ居候処、女子不幸にして病死、其後右一軸の事申て看病之者等へ尋候へ共、一切分り不申候。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
そして、十二月二十八日以来風呂に入る。
— 一九四五年(昭和二十年) 『日記』 青空文庫
数日来風が強く、やっとその日|和いだ日光と風景であった。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
江戸の学者が、一も二もなく外来風習ときめたものゝ中にも、多くは、固有の種がまじつてゐる。
— 常世の国 『古代生活の研究』 青空文庫
権藤氏によると、元来風俗は恒例へ、恒例は礼儀へ、礼儀は制度律令へ、進化漸化するのであるが、こうした道徳的成俗は自然を以て本としなければならぬ。
— ――現代日本に於ける日本主義・ファシズム・自由主義・思想の批判 『日本イデオロギー論』 青空文庫
尤も本来風刺的であるものをば、そうでないもののようにしか受け取れない人間もいるが、それはその人間が恐らく至らないことを意味するので、すでにそれだけ、風刺的であるべきか否かは客観的な標準を有っているのだ。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫
船は確実に到着して、甲板の拍子木、やがておもちゃ箱をひっくり返したような人出、波止場を上る東海道中諸国往来風俗図絵―― 薬籠を一僕に荷わせたお医者。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫