血塗れ
ちまみれ
形容動詞
標準
文例 · 用例
焼き付いて離れない、あの子のわきから、口を血塗れにして立ち上がったあの姿!
— THE ADVENTURE OF THE SUSSEX VAMPIRE 『サセックスの吸血鬼』 青空文庫
その上また彼が犯した血塗れの罪悪は暗い部屋の隅から絶えず彼に呼びかけ、彼を嘲笑い、そして氷のような指で彼の眠りを揺り起した。
— The Portrate of Dorian Gray 『絵姿』 青空文庫
銀子の父親はちょうどそのころ、田舎に婚礼があり帰っていたが、またしても利根の河原で馬を駆り、石に躓いて馬が前骨から頬へかけて、肉が爛れ血塗れになっていた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
松明をそなたへ向けて窺うと、岩を枕に唸っているのは、半面|血塗れの怪しい者であった。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
骨は砕けて、身体は血塗れになつたが、不思議と生命だけは取り留めて、それからはずつと健康でゐる。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
邪鬼は血塗れになって叫んだ。
— 田中貢太郎 『牡丹燈記』 青空文庫
私と同様に血塗れになった、拇指と食指で、真白に貧血している候補生の眼瞼を引っぱり開けた。
— 夢野久作 『戦場』 青空文庫
こうして伊奈子を血塗れにして、七転八倒させつつ冷笑していようという私の計画は、私の頭の中でいくつもいくつもシャボン玉のように完成しては、片っ端から、何の他愛もなく瓦解幻滅して行った。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫