火度
かど
名詞
標準
文例 · 用例
いかに良いと思ふ釉藥を流しかけても、その媒溶劑が適度でなかつたり、又|胎土が釉藥に親和しなかつたり、火度が適度でなかつたり、窯中に於て器の置き場所が惡かつたりすると、釉と土とが相反撥したり、はぢけたり、釉が剥落したり、完全な釉の發色がない。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
たとへば火を焚くので灰が出來る、その灰が窯の中を火焔と共に亂舞して器に降りかゝるために、そこに胎土がもつ或る成分と一緒になつて運動を起し、思ひもかけぬ色の釉となることもあれば、火度の不足を狙つて、そこに「志野」といふ清淨な器物を生み出す逆手もある。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
即ち釉がかゝつて一旦燒上つた器物の上に更に低火度で文樣を描いたのである。
— 小野賢一郎 『やきもの讀本』 青空文庫
言うまでもなく、これは純然たる陶器であって、焼かれた火度もおのずから低く、質もまたそれだけに軟らかい。
— 北大路魯山人 『古器観道楽』 青空文庫
要するに鉋で削れた縮緬皺の土肌に(古えの作風、素焼きしないで生のままのとき)火度に強い釉薬を直に厚く掛けて焼くとき、必ずちぢれるのがカイラギとなって現われる。
— 北大路魯山人 『古器観道楽』 青空文庫
磁器には大体二通りありまして素地の上に藍色の絵具で絵を描いて焼いたものと、一度焼いたものの上に更に赤、緑、黄、黒、金などの色で絵を加え、それを再び弱い火度で焼いたものとがあります。
— 柳宗悦 『手仕事の日本』 青空文庫
無理して白さを追ったり、また余りにも火度を上げたりすることも、味いを奪う原因となったと思われます。
— 柳宗悦 『手仕事の日本』 青空文庫