迦
迦
名詞
標準
文例 · 用例
ゆえに社会的自個の行動は、毫も戒飭するところなく検束する趣なく、極めて随意に、心の動くままに振舞いたり、親鸞のいわゆる自然法爾なるものと、すこぶる相似たるの跡ありといえども、しかも子規子の態度は、釈迦如来の知らざるところ、親鸞上人の知らざるところなり、嗚呼あに偉ならずや、予はなお終に臨で一言せん。
— 正岡先生論 『絶対的人格』 青空文庫
すなわち「か」ならば「加」、「迦」、「可」など、いろいろの文字があるのを皆「か」と読んで、どれも皆「か」の音を表わす同類の仮名であると考えていた。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
たとへば日蓮は日蓮の個性に於て、親鸞は親鸞の個性に於て、同じ一人の釈迦を別々に解釈し――ああいかに彼等の解釈がちがつてゐたか。
— 萩原朔太郎 『装幀の意義』 青空文庫
氏が、郷土に於ける生活は、さなきだに因習的な莫迦らしい制度や、臆面もない抑壓的なものが、自然と外から内へまで、のさばり込んだらしい。
— 萩原朔太郎 『純情小曲集』 青空文庫
釈迦はその同じ虚無の寂しさから、森林に入って出家し、遂に人類救済の悟道に入った。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そしてこの「意味」をもし反省すれば、それが釋迦やキリストの嘆きであり、トルストイやドストイエフスキイの哲學であり、そしてあらゆる至純の人の心にひそむ、どうにもならないヒユーマニチイの悲哀であることを知るだらう。
— 萩原朔太郎 『田端に居た頃』 青空文庫
(釈迦は諦観したであらうが、諦観した人として歩いたかどうか私は知らぬ。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫
私はそんな莫迦げたことを話し合つてゐる職員室を、をかしく思つた。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫