昔々
むかしむかし異読 むかーしむかし・むかーしむかーし
名詞副詞
標準
long ago
文例 · 用例
一言にして言えば、それは時間の遠い彼岸に実在している、彼の魂の故郷に対する「郷愁」であり、昔々しきりに思う、子守唄の哀切な思慕であった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「昔々しきりに思ふ慈母の恩」、これが実に詩人蕪村のポエジイに本質している、侘しく悲しいオルゴールの郷愁だった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それ故にまた柚の花やゆかしき母屋の乾隅 と、古き先代の人が住んでる、昔々の懐かしい家の匂いを歌うのだった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それは柚の花の侘しく咲いている、昔々の家に鳴るオルゴールの音色のように、人生の孤独に凍え寂しむ詩人の心が、哀切深く求め訪ねた家郷であり、そしてしかも、侘しいオルゴールの音色にのみ、転寝の夢に見る家郷であった。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そこには何かしら、或る物なつかしい、昔々母の懐中でまどろむやうな、或はまた焚火の温暖を恋するやうな、人間情緒の本質に遺伝されてる、冬の物侘しい子守唄の情緒がある。
— 萩原朔太郎 『冬の情緒』 青空文庫
『昔々物語』によれば、昔は普通の女が縫箔の小袖を着るに対して、遊女が縞物を着たという。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
即ち「昔々しきりに思う慈母の愛」「春あり成長して浪葉にあり」の情愁で、時間の遠い彼岸にある、或る記憶に対するのすたるじや、思慕の川辺への追憶である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
」 今度はやや近寄って、僧の前へ、片手、縁の外へ差出すと、先刻口を指したまま、鱗でもありそうな汚い胸のあたりへ、ふらりと釣っていた手が動いて、ハタと横を払うと、発奮か、冴か、折敷ぐるみ、バッタリ落ちて、昔々、蟹を潰した渋柿に似てころりと飛んだ。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
作例 · 標準
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。
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昔々、この山には恐ろしい鬼が住んでいたそうだ。
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昔々から語り継がれる伝説が、この地に残っている。
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