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鉄桶

てっとう
名詞
1
標準
文例 · 用例
将軍たちはまた、鉄桶という言葉をやたらに新聞人たちに使用させた。
太宰治 苦悩の年鑑 青空文庫
たとえば読売の「国内戰場総突破の秋――奔騰す一億の戰意――鉄桶防衞と徹底持久の確立へ」という記事の中で、「政治経済も内線の利」というのがある。
清澤洌 暗黒日記 青空文庫
二月の末、三月の始、雲雀は鳴いて居たが、初めて田舎のあばら家住居をする彼等は、大穴のあいた荒壁、吹通しの床下、建具は不足し、ある建具は破れた此の野中の一つ家と云った様な小さな草葺を目がけて日暮れ方から鉄桶の如く包囲しつゝずうと押寄せて来る武蔵野の寒を骨身にしみて味わった。
徳冨健次郎 みみずのたはこと 青空文庫
私の歯は一枚の鉄桶のように食いしばられ、私の身体は、寒天のように慄えおののき、私の頭は、水のように澄み渡りました。
野村胡堂 死の舞踏 青空文庫
お峰の部屋は鉄桶の如く厳重で、窓には丈夫な格子があり、お滝の部屋との仕切りは壁になって居り、一方には廊下に向いてその廊下を隔てて、居間の六畳に頑張って居たという、才六と新吉の注意をひかずに二階へ登る工夫は無いのでした。
春宵 銭形平次捕物控 青空文庫
お蔵屋敷 翌る六月一日、八丁堀組屋敷は早暁から門外を堅め、与力同心組子の数を尽して、真に鉄桶の人垣を作りました。
怪盗系図 銭形平次捕物控 青空文庫
なんで拙者が」 すでに彼の四方は鉄桶のごとき兵士で取り囲まれていた。
吉川英治 新・水滸伝 青空文庫
三成の軍は、もう鉄桶の如く、細川家をとり巻いて、鬨の声をあげ初めた。
細川ガラシヤ夫人 日本名婦伝 青空文庫