貸し下げ
かしさげ
名詞
標準
文例 · 用例
それが私の父がこの土地の貸し下げを北海道庁から受けた当時のこの辺のありさまだったのです。
— 有島武郎 『小作人への告別』 青空文庫
「ゆうべお貸し下げの弓とか申すあの小女は、殿さまのお腰元でござりまするか」「さようじゃ。
— 血染めの手形 『右門捕物帖』 青空文庫
やがてこの伝奏屋敷の溜りの小侍を呼び、酒井どのの仰せにまかせて一筆余技をのこして参りたいゆえ、もっとも佳い墨と、古い朱と、少量の青い顔料とをお貸し下げねがいたいといった。
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
どうか一軍の雑兵を私にお貸し下げください。
— 草莽の巻 『三国志』 青空文庫
あすこに百町歩ほどの貸下げを道庁に願いでて、新たに開墾を始めようというんです。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
「そんなにいわれるなら、これから仕事に取りかかろうから、もう一度あの鶏をお貸下げが願いたいものだな。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
そこでその材木を引当てに大公儀から毎年お金が貸下げられる」「ハハア。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
十勝の方の土地がなかなか道庁からの貸下げ許可がおりませんで、困つてをりますやさきに、雨龍と申しますところの本願寺所有の未開地が開放され、安く売りにでたのでございます。
— 辻村もと子 『早春箋』 青空文庫