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所縁

しょえん
名詞
1
標準
文例 · 用例
「南無、南無、何かね、お前様、このお墓に所縁の方でがんすかなす。
泉鏡花 燈明之巻 青空文庫
所縁にも、無縁にも、お爺さん、少し墓らしい形の見えるのは、近間では、これ一つじゃあないか――それに、近い頃、参詣があったと見える、この線香の包紙のほぐれて残ったのを、草の中に覗いたものは、一つ家の灯のように、誰だって、これを見当に辿りつくだろうと思うよ。
泉鏡花 燈明之巻 青空文庫
尤も唯だ所縁のものとのみ、僕の身の上は打明けないのです。
国木田独歩 運命論者 青空文庫
また二荒を普陀落にあてゝ觀音所縁の山名に通はせ、それで觀音をきざみ、勸請などもしたのであらう、弘法の文にもはやくその洒落が見えてゐる。
幸田露伴 華嚴瀧 青空文庫
外界は常に智的生活とは対立の関係にあって、しかも智的生活の所縁になっている。
有島武郎 惜みなく愛は奪う 青空文庫
もとより流通するところの所縁ただに和歌の一体に繋ることをのみ幸とすべきか。
北原白秋 青空文庫
あかしやの花さく見れば水の上にはかなき夏の夢もやどりぬ片恋のわれをあはれと鈴麦の花さく傍を通ひ来にけり夕青き微光の中をあがりゆく足長蜂は足を垂らせり玉赤き蝋マツチする草のなかすでに蛍の臭気むせべり こうした所縁の深い新作が増補として、「第二桐の花」としてでも加えられねばならない恋々たる気持にもなる。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
彼はこの最愛者によつて一念悟達するの尊とき所縁を得たる也。
石川啄木 閑天地 青空文庫