牡丹色
ぼたんいろ
名詞
標準
light crimson
文例 · 用例
間もなく洞穴へ帰って来た子狐は、「お母ちゃん、お手々が冷たい、お手々がちんちんする」と言って、濡れて牡丹色になった両手を母さん狐の前にさしだしました。
— 新美南吉 『手袋を買いに』 青空文庫
或日の午後、渠が學校から疲れて歸つて來ると、見慣れない牡丹色の鼻緒の駒下駄が玄關の格子に脱いであつて、正面のはしご段のわきには大きな行李が一つころがり八疊の間に若いおほひさし髮の女が來てゐた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
女の衣物は相變らず雨に笹の白縮みだが、帶だけは換はつて、牡丹色の繻子と青みがかつた綿繻珍らしいものとの腹合はせになつて、帶あげは繻絆の袖と同じとき色のメリンスだ。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
無地の牡丹色メリンスの被布も、紀州にゐた時拵らへたのだらう、田舍者じみてをかしいのだが、お鳥がいい氣になつて着澄ましてゐるのを幸ひ、義雄はそツとそのままにさせてあつた。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
淡い牡丹色のぼやけたような毛糸で、私はそれに、コバルトブルウの糸を足して、セエタにするつもりなのだ。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
そうして、この淡い牡丹色の毛糸は、いまからもう二十年の前、私がまだ初等科にかよっていた頃、お母さまがこれで私の頸巻を編んで下さった毛糸だった。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
けれども、編んでいるうちに、私は、この淡い牡丹色の毛糸と、灰色の雨空と、一つに溶け合って、なんとも言えないくらい柔かくてマイルドな色調を作り出している事に気がついた。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
灰色の雨空と、淡い牡丹色の毛糸と、その二つを組合せると両方が同時にいきいきして来るから不思議である。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
作例 · 標準
夕焼け空が牡丹色に染まり、美しい光景だった。
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彼女は、牡丹色の口紅を上品に引いていた。
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その花瓶には、牡丹色の薔薇が生けられていた。
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ウィキペディア
牡丹色(ぼたんいろ)はピンク色の一種で、牡丹の花弁の色。紫紅色をさすこともある。
出典: 牡丹色 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0