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隠国

こもりく
名詞
1
標準
文例 · 用例
隠国の泊瀬|小国に、さ婚ひに我が来れば、たな曇り雪はふり来ぬ。
折口信夫 鶏鳴と神楽と 青空文庫
自己流のブツキラ棒な節を附け、声だけは朗々と高い)隠口の泊瀬の国に、さよばひに吾が来ればたな隠り雪は降り来ぬ、さぐもり雨は降り来ぬ、野つ鳥、雉はとよむ、家つ鳥、鶏も鳴く。
三好十郎 浮標 青空文庫
……(朗読)隠口の泊瀬の国に、さよばひに吾が来れば、たなぐもり雪は降り来ぬ、さぐもり雨は降り来ぬ、野つ鳥|雉はとよむ、家つ鳥|鶏も鳴く、さ夜は明けこの夜は明けぬ、入りて吾が寝むこの戸開かせ。
三好十郎 浮標 青空文庫
隠口の泊瀬小国に妻しあれば、石は履めども、なほぞ来にける。
三好十郎 浮標 青空文庫
皆、この「あらなくに」のところに感慨がこもっている           ○御室斎く三輪山見れば隠口の初瀬の檜原おもほゆるかも 〔巻七・一〇九五〕 作者不詳 山を詠んだ、作者不詳の歌である。
斎藤茂吉 万葉秀歌 青空文庫
「隠口」は、隠り国の意で、初瀬の地勢をあらわしたものだが、初瀬の枕詞となった。
斎藤茂吉 万葉秀歌 青空文庫
人麿が土形娘子を泊瀬山に火葬した時詠んだのに、「隠口の泊瀬の山の山の際にいさよふ雲は妹にかもあらむ」(巻三・四二八)とあるのは、当時まだ珍しかった、火葬の烟をば亡き人のようにおもった歌である。
斎藤茂吉 万葉秀歌 青空文庫
ヤスリ、小さい釘抜き、ネジまわしなど、三ツ道具入りのサックも置き忘れてあり、それから洋服類は、全部風呂敷包みとなし、ただ一点、春海さん所有のもっともヤツれたるズボン一着だけは、値が踏めないためか、泥棒も敬遠して、雪隠口へ捨てて行った。
吉川英治 随筆 新平家 青空文庫