裸形
らぎょう
名詞
標準
nakedness
文例 · 用例
空もいんいん、地もいんいん、肢體に青き血ながれ、するどくしたたり、電光したたり、身肉ちぎれやぶれむとす、いま裸形を恥ぢず、十字架のうへ、齒がみをなしてわれいのる。
— 萩原朔太郎 『情慾』 青空文庫
とたんに、さっと浪がひいて、私はただ薄暗い湯槽の隅で、じゃぼじゃぼお湯を掻きまわして動いている一個の裸形の男に過ぎなくなりました。
— 太宰治 『トカトントン』 青空文庫
そう想って来ると自分の直ぐ後に同じような浅間しい裸形で、頭の上にだけ高い島田|髷を載せた橘屋の娘が頻りに何物かを自分に乞い求めて居る姿がまぼろしに浮んで見えた。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
第二場、餅施行の事蹟は阿難と裸形外道との間の出来事であり、有手無手の問答は本朝禅宗の大燈国師の逸話中の事蹟よりヒントを得た。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
深夜、裸形で鏡に向い、にっと可愛く微笑してみたり、ふっくらした白い両足を、ヘチマコロンで洗って、その指先にそっと自身で接吻して、うっとり眼をつぶってみたり、いちど鼻の先に、針で突いたような小さい吹出物して、憂鬱のあまり、自殺を計った事がある。
— 太宰治 『ろまん燈籠』 青空文庫
深夜、裸形で鏡に向い、にっと可愛く微笑してみたり、ふっくらした白い両足を、ヘチマコロンで洗って、その指先にそっと自身で接吻して、うっとり眼をつぶってみたり、いちど、鼻の先に、針で突いたような小さい吹出物して、憂鬱のあまり、自殺を計ったことがある。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
そこではあらゆる文学上の原理に反して、作品の基礎をなすものは、諸々の情熱の機構でも、出来事の必然的な継続でもなく、裸形にされた純粋の偶然というものなのである。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
また開いた山百合の幾つかの隙間にルノワアルばりの裸形の女を、ちやうど朝鮮の李王家の美術館に在る葡萄の蔓の間に唐子を染付けた水差の模様のやうにあひしらはうかと思つたが、それは失敗した。
— 木下杢太郎 『本の装釘』 青空文庫
作例 · 標準
彫刻家は、人間の生命力を表現するために、力強い筋肉を持った男性の裸形を作品に選んだ。
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祭りの会場では、ふんどし姿の裸形の男たちが大きな神輿を担ぎ、威勢の良い声を上げている。
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その絵画に描かれた裸形の美しさは、何世紀経っても色褪せることなく人々を魅了し続けている。
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