紫青
しせい
名詞
標準
文例 · 用例
一体に朱赤色や濃黄色といったような熱色の花には単調な色彩が多くて紫青色がかったものや紅でも紫がかったものにはこうした色のかがよいとでもいったものがあるらしい。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(2)』 青空文庫
石垣の間には、スプゥンの形した紫青色の葉を垂れた「鬼のはばき」や、平べったい肉厚な防寒服を着たような「きしゃ草」なぞもある。
— 島崎藤村 『千曲川のスケッチ』 青空文庫
石垣の間には、スプウンの形した紫青色の葉を垂れた「鬼のはゞき」や、平べつたい肉厚な防寒服を着たやうな「きしや草」なぞもある。
— 島崎藤村 『路傍の雑草』 青空文庫
」 鼓村師は、庭へ出れば、安房上総の山脈が、紫青く見えるのを知っているので、ふと、そんなことを言っている。
— 長谷川時雨 『朱絃舎浜子』 青空文庫
紫青の色殊に愛すべし。
— 永井荷風 『荷風戰後日歴 第一』 青空文庫
百貨店の百選會、秋の染織何何會などといふ陳列場をのぞいても、紅紫青黄、じつに強い原色の展列で、かつてのやうな、淡雅、清明な日本的な色は、日本服からも、殆ど、姿をなくしかけてゐる。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫