石地
せきち
名詞
標準
文例 · 用例
上田地方方言で「ゴーロ」は石地の意だそうである。
— 寺田寅彦 『言葉の不思議』 青空文庫
此の近代的設備の脚下の道傍に古い石地藏が赤い涎掛けをして、さうして雨曝しになつて小さく鎭座して居るのが奇觀である。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
私は、それが石地藏で、今のが姑護鳥でも構ひません。
— 泉鏡太郎 『人魚の祠』 青空文庫
それから崕になって、郡が違い、海の趣もかわるのでありますが、その崕の上に、たとえて申さば、この御堂と背中合わせに、山の尾へ凭っかかって、かれこれ大仏ぐらいな、石地蔵が無手と胡坐してござります。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
それがさ、石地蔵と申し伝えるばかり、よほどのあら刻みで、まず坊主形の自然石と言うても宜しい。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
「大かい魚ア石地蔵様に化けてはいねえか。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
まったく、一山の仏たち、大な石地蔵も凄いように活きていらるる。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
雪女は拵えの黒塀に薄り立ち、産女鳥は石地蔵と並んでしょんぼり彳む。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫