浅酌
せんしゃく
名詞
標準
文例 · 用例
浅酌低唱によく、風流詩歌を談ずるにふさわしい静夜だが……。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
江戸の通客粋人が四畳半|裡に浅酌低唱する、ここは辰巳の里。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
お雪はまた、浅酌の席で、贔屓になる軟派記者に、鼻声になって訴えている。
— 長谷川時雨 『モルガンお雪』 青空文庫
所がそこの二階座敷で、江戸の昔を偲ばせるような遠三味線の音を聞きながら、しばらく浅酌の趣を楽んでいると、その中に開化の戯作者のような珍竹林主人が、ふと興に乗って、折々軽妙な洒落を交えながら、あの楢山夫人の醜聞を面白く話して聞かせ始めました。
— 芥川龍之介 『開化の良人』 青空文庫
浅酌低唱的半日の清遊だつた。
— 河東碧梧桐 『南予枇杷行』 青空文庫
遊ぶにしたところで、蘭燈の影暗く浅酌低吟などという味なんぞは、毛唐にわかってたまるものか。
— 白雲の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
印甸人の神経は浅酌微酔の文明的訓練なきがためである。
— 永井荷風 『妾宅』 青空文庫
白金雷神山の麓を過ぎ、権之助阪を下り目黒不動祠の茶亭に憩ひ、浅酌黄昏に至る。
— 断腸亭日記巻之五大正十年歳次辛酉 『断腸亭日乗』 青空文庫