角突き
つのつき
名詞
標準
文例 · 用例
しかし、この頃自分の感じている真佐子の女性美はだんだん超越した盛り上り方をして来て、恋愛とか愛とかいうものの相手としては自分のような何でも対蹠的に角突き合わなければ気の済まない性格の青年は、その前へ出ただけで脱力させられてしまうような女になりかかって来ていると思われた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
角突き合いならどっちもどっちだ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
最大のショウは、入寮以来、おれがいちばん、いや、おれだ、と、なにかというと角突きあわせていた、三人の躰の大きな奴らが、とうとう屋上で決着をつけるということになった事件だ。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
このよし原通いのことはお国も善昌も知らなかったが、おたがい同士の秘密はいつか露顕したので、自然両方が角突き合いになったんですが、なにぶんにも善昌の方が、お国よりは女振りが少しいい上に、年も若い。
— 蝶合戦 『半七捕物帳』 青空文庫
お早というのも評判の悪くない女ですが、なんと云っても本妻と妾、そこには人の知らない角突き合いもあろうと云うものです。
— 新カチカチ山 『半七捕物帳』 青空文庫
詩人達が牛のように吼えるものかどうかは知らぬが、確かに牛のように角突き合いはよくするものらしいね。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
矢代も久慈との毎度の角突き合いもあのようなものだったと思い、まだこれは俺は駄目だと、瞬間自責を感じて通りの晴れ間に葉を拡げたマロニエに眼を移した。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
ありましょう、ありませんで始終角突き合いだ」「なんですの、それ、落し話?
— 矢田津世子 『茶粥の記』 青空文庫