満ち潮
みちしお
名詞
標準
文例 · 用例
波止場と寝室の窓のあいだに、幅の狭い水路があって、引き潮のときは水もないが、満ち潮のときは少なくとも四と二分の一フィートの水位がある。
— THE MAN WITH THE TWISTED LIP 『唇のねじれた男』 青空文庫
その悲劇のあった時間は満ち潮で、水位が最高位にあったはずなのだ。
— THE MAN WITH THE TWISTED LIP 『唇のねじれた男』 青空文庫
六 引き潮、満ち潮……。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
やがて若蘆の芽のくきくきと出揃う頃は、夕月の影をくだいて満ち潮のなごりが白ら白らと頭越しに流れよるようになる。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫
満ち潮が始まった瞬間は、目で見ることが出来た。
— 片岡義男 『ラハイナまで来た理由』 青空文庫
御臨終は満ち潮のしぜんと退いてゆくような御平安なものだったという。
— 桃の井戸 『日本婦道記』 青空文庫
古びてしまった枚舎の、八分どおりこわれたガラス窓をみたとき、瞬間、絶望的なものが満ち潮のように押しよせてきたが、昔のままの教室に、昔どおりに机と椅子を窓べりにおき、外を見ているうちに、背骨はしゃんとしてきた。
— 壺井栄 『二十四の瞳』 青空文庫
海が満ち潮になって、岩のすきまから流れこんできたのだよ。
— 江戸川乱歩 『大金塊』 青空文庫