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藁切り

わらきり
名詞
1
標準
文例 · 用例
馬車屋や労働者の吸うもっと安い葉巻で、吸口の方に藁切れが飛び出したようなのがあったがその方は試した事がない。
寺田寅彦 喫煙四十年 青空文庫
マッチの棒、鼻緒の切端、藁切など……その中に煙草の吸殻らしいものが一個、平べったく粘り付いているのが眼に付いた。
夢野久作 山羊髯編輯長 青空文庫
それを携えた刑事や警官が、町中の、ありとあらゆる金物店について調査を進めた結果、ちょうど七月十五日の氏神祭の日のこと、写真にソックリの学生風の青年が、乗馬|倶楽部の者だと云って新しい藁切庖丁を一|梃買って行った。
夢野久作 巡査辞職 青空文庫
その中に問題の藁切庖丁を売った店の番頭が呼出されて来て、一知の顔を見せられると、たしかにこの人に相違ないと明言し、当日持っていた蟇口の恰好や、学生らしくない言葉癖まで思い出した立派な証言をして帰ったので、係官一同はホッと一息しながら、直ぐに起訴の手続を取った。
夢野久作 巡査辞職 青空文庫
しかし藁切庖丁の一件はたしかに私を罪に陥れるためのトリックです。
夢野久作 巡査辞職 青空文庫
在りもしない藁切庖丁で、どうして人を殺すことが出来ますか」 とまで強弁した。
夢野久作 巡査辞職 青空文庫
それから暫く奥座敷の寝息を窺って、誰も目醒めない様子を見澄してから、丸裸体となって新しいメリヤスの襯衣に着かえ、軍隊手袋と靴下を穿ってサテ藁切庖丁を取出してみると、新しい柄ですこしグラつくようである。
夢野久作 巡査辞職 青空文庫
スブリをかけている中に、さしもの重たい藁切庖丁が、さまで重たく感じないようになった。
夢野久作 巡査辞職 青空文庫