粉骨
ふんこつ
名詞
標準
文例 · 用例
老齢と雖もさらに奮起一番して粉骨砕身いよいよ御忠勤をはげみ、余栄を御子孫に残すべきところでございましたのに、まことに生憎のもので、この御寵愛最も繁かりしその翌年、あの大騒動にて御一族全滅に相成りました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
むむ、味方のためには眼も耳も吝むで、問はず、聞かず、敵のためには粉骨碎身をして、夜の目も合はさない、呼吸もつかないで働いた、それが事実であるか!
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
これはおそらくひとわたりの教えとしては修辞学の初歩においても説かれうることであろうが、それを実際にわが物として体得するためには芭蕉一代の粉骨の修業を要したのである。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
が、あらず、それも、後に思へば、火を防がんがために粉骨したまふ、焦身の仁王の像であつた。
— 泉鏡太郎 『露宿』 青空文庫
むむ、味方のためには眼も耳も吝んで、問わず、聞かず、敵のためには粉骨砕身をして、夜の目も合わさない、呼吸もつかないで働いた、それが事実であるか!
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
戦後、信長、「義濃三人衆の横槍弱かりせば我が旗本粉骨をつくすべかりしが」と云って稲葉、氏家、安藤三人に感状、名馬、太刀等をやったところを見ると、戦いの様子が分ると思う。
— 菊池寛 『姉川合戦』 青空文庫
此の戦いに於て、男をあげたのは家康で、信長の為めに、粉骨の戦をなして、恩をきせると共に自分の地位を築いたわけである。
— 菊池寛 『姉川合戦』 青空文庫
我婚を求むれば、熊谷、毛利の為めに粉骨の勇を励むらん」と言って結婚した男である。
— 菊池寛 『厳島合戦』 青空文庫