弁慶蟹
べんけいがに異読 ベンケイガニ
名詞
標準
Sesarmops intermedium (species of grapsoid crab)
文例 · 用例
「ちょっと待って弁慶蟹を踏みつけそうで歩けやしませんわ」 そう葉子は申しわけらしくいって幾度か足をとめた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
楓の根がたの青苔のうへをば小さい弁慶蟹の子が二疋で、さつきから久しいこと遊んでゐる。
— 若山牧水 『なまけ者と雨』 青空文庫
私の鉢のまるっこの子は、大きくなったかしら、背中がはげてきたかしら、目高がつッつきゃしないかしら――「ねえおまっちゃん、弁慶蟹ね、なにを食べてるだろう。
— 長谷川時雨 『流れた唾き』 青空文庫
つくばいの吸込みの小さな穴へもぐってしまった弁慶蟹の子が、年々大きくなって、片っぽの鋏だけがやっと穴から出せる位に、吸込みの穴の中で成長してしまった。
— 長谷川時雨 『流れた唾き』 青空文庫
あっちの犬に吠えられてしまうぜ」「とんでもない戴冠式のお召し車だ」 山木も河合も、弁慶蟹のように顔を真赤にして、はずかしさにやっとたえていた。
— 海野十三 『火星探険』 青空文庫
「弁慶蟹……あの赤い小さなやつ、知っているね。
— 豊島与志雄 『波多野邸』 青空文庫
――あの弁慶蟹は実にばかな奴だ。
— 豊島与志雄 『波多野邸』 青空文庫
その上、蟹については、井野格三郎老人の弁慶蟹の話も思い出された。
— 豊島与志雄 『非情の愛』 青空文庫
作例 · 標準
夏の夕方、川辺の土手を歩いていると、ハサミを振り上げる真っ赤なベンケイガニと出くわした。
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子供の頃はよく近くの沼でベンケイガニを捕まえては、バケツに入れて観察したものです。
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ベンケイガニは甲羅の模様が怒ったような顔に見えることから、その勇ましい名前が付けられたそうだ。
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