悽然
せいぜん
名詞
標準
文例 · 用例
先生がひどく悽然とした様子をしていらっしゃるのを見たため、先生を慰めるつもりで心にもない嘘をついたのである。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
」 堯はそれを読んである考えに悽然とした。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
香盒ニ対シテ悽然旧ニ感ズ。
— ※上漁史 『土用干ノ記』 青空文庫
わたしの方へおいでなさいまし、面白いお話を致しましょうよ」 竜之助は悽然として、この女の大胆なのに驚いたが、驚いて見れば何のこと、それはやっぱりあらぬ妄想、感が納まって夢に入りかけた瞬時の幻覚に過ぎないで、一間へだてた次の間では、お絹の寝息がいよいよ軟らかく波を打つ。
— 東海道の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
」 わたくしはこの文を読んで悽然として涙なきを得なかった。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
天皇之を聞こしめして、悽然として告げて曰く、一へに我が子の啓す所有り、誠に以て然りと為すと、諸の采女等に勅して繍帷二|張を造らしめ給ふ。
— 亀井勝一郎 『大和古寺風物誌』 青空文庫