掛け直し
かけなおし
名詞
標準
文例 · 用例
小初は父の脱いだ薄い蒲団をそっと胸元へ掛け直してやった。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
や、二人の羅が、もとの通り、もとの処に掛っている、尤も女中が来て、掛け直したと思えば、それまでなんですが、まだ希有な気がしたのです。
— 泉鏡花 『甲乙』 青空文庫
盗んで掛け直したところがわからねえんですよ」「決まってるじゃねえか。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
掛け直したのは、残った船頭たちへの見せしめさ。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
時刻はちょうど十二時半でございましたが、それからもう一度鍵を掛け直して、把手を衣裳戸棚に結び付けました。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
」 冬子が注いで出す茶を一杯飲んで、忠一は鉄縁の眼鏡を掛け直しながら、今や本論に入ろうとする時、彼の七兵衛が襖から顔を出した。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
被害者の右脇に在る鉄槌を右手で(犯人を右利きと仮定して)取上げて、老爺の頭を喰らわせるのに都合のいい位置を考え考え、上り框に腰を掛け直してみた結果、老爺の右手の二尺ばかり離れた処が丁度いいと思った。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
土蔵の窓を指して何か云うておったようにも思いますが……そうするとお八代さんは何か合点をしたようで、倒れかかった梯子を掛け直して自分で登って行きました。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫