鼓声
こせい
名詞
標準
文例 · 用例
種子のように、弓弦のように、暁天のように、少年のように、進潮の勢いのように、進軍の鼓声のように、およそ内より外に向って発展しようとする象は皆張る気の相であり、人に就いてこれを言えば、我が打向かうところに我が心がイッパイになる気合である。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
胡兵の先登が二十歩の距離に迫ったとき、それまで鳴りをしずめていた漢の陣営からはじめて鼓声が響く。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
眼が覚めると暁だつた、鶏声、鼓声、鐘声、おだやかに、おごそかに明けはなれた、――私は合掌黙祷した。
— 種田山頭火 『一草庵日記』 青空文庫
角上の炬火、連ること星の如く、喊声鼓声、相合して南溟の衆水一時に覆るかと疑はる。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
しかも、東国を望めば、源軍のリユーポルト、九郎義経は、源兵衛佐の命を奉じて、帯甲百万、鼓声地を撼して将に洛陽にむかつて発せむとす。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
紀州|牟婁郡の某村にては、深更になると、はるかに鼓声の響きがする。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
金鼓声を出して如来の真実の功徳並に懺悔の法を讃嘆す。
— 喜田貞吉 『俗法師考』 青空文庫
また皇子はこのとき、「金烏臨西舎、鼓声催短命、泉路無賓主、此夕離家向」という五言臨終一絶を作り、懐風藻に載った。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫