着点
ちゃくてん
名詞
標準
文例 · 用例
なぜといえば人格の完成期は無限のものであり、いつが修業の終り、いつが効果の到着点ということがないからである。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
これに反して連句の場合は、言わば町から町、宿場から宿場への旅の道筋を与えられないで、ただ出発点と到着点とを指定されるだけである。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
其の到着点の死という底無しの谷が近くなったことは定基にも想いやられるようになったし、力寿にもそれが想い知られているようになったことが、此方の眼に判然と見ゆるようになった。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
で、帰着点は分ったが、矢張実行が困難だ。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
歩く道が一筋で、さきが進んでいる以上は、こっちの到着点も明らかに分っているんだから、できるだけ早く甲を脱いで降参する方が得策であります。
— 夏目漱石 『創作家の態度』 青空文庫
また西洋人が自己の歴史で幾多の変遷を経て今日に至った最後の到着点が必ずしも標準にはならない。
— 夏目漱石 『創作家の態度』 青空文庫
けれどもその混雑はただの混雑に終るだけで、何らの帰着点を彼に示してくれないので、むらむらとした後の彼の心は、いたずらにわくわくするだけであった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
」 思想が転変して或る帰着点に到達する順序を逆に考へて見ると云ふ事は、随分誰でも遣つて見る事である。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『病院横町の殺人犯』 青空文庫