瑞相
ずいそう
名詞
標準
文例 · 用例
熊楠バッジ等エジプト学者の書を按ずるに、古エジプト人も古支那と同じく、竜蛇を兇物とばかり見ず善性瑞相ありとした例も多く、神や王者が自分を蛇に比べて、讃頌したのもある。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
これは世の亂るゝ瑞相とか聞きおけるもしるく、日を經つゝ世の中うき立ちて、人の心も治らず、民のうれへつひにむなしからざりければ、おなじ年の冬、猶この京に歸り給ひにき。
— 鴨長明 『方丈記』 青空文庫
日により、或は光線によって、起きぬけの額がすらりと晴れて見えると、伸子はその日一日、正しい心で暮せる瑞相のような喜びを感じた。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
正月はもちろん田植の季節でないが、もとは一年のはじめに一通りそのわざを演じて、農作成功のまじないとする風があって、それには外部からこういって来る者のあることを、一つの瑞相として歓迎したのであった。
— 柳田国男 『こども風土記』 青空文庫
果してそれからというもの、文覚の身に瑞相が現れた。
— 第五巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫