食い入るように
くいいるように
表現副詞
標準
with intense concentration
文例 · 用例
針助の背中の刺青に、食い入るように、きつく紐が掛けられる。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
学生時代にボートの選手をしていたひとは、五十六十になっても、ボートを見ると、なつかしいという気持よりは、ぞっとするものらしいが、しかし、また、それこそ我知らず、食い入るように見つめているもののようである。
— 太宰治 『『井伏鱒二選集』後記』 青空文庫
四足の爪を土に食い入るように踏ん張って、耳を立て眼を瞋らせて、しきりにすさまじい唸り声をあげていた。
— 岡本綺堂 『木曽の旅人』 青空文庫
」 矢も楯もたまらず紙をつかみ取り、ホームズはそれを卓上に広げ、ランプをかざして、食い入るようにあらためた。
— THE MAN WITH THE TWISTED LIP 『唇のねじれた男』 青空文庫
こわばる様はさながら古い大理石の彫刻のようで、父子に刹那視線を注いだが、すぐさま食い入るように部屋の反対側の何かを見つめる。
— THE ADVENTURE OF THE SUSSEX VAMPIRE 『サセックスの吸血鬼』 青空文庫
令子は画面を食い入るように見つめながら、慶一の手をきつく握りかえす。
— 第3章 フルサークル、1991年 『45回転の夏』 青空文庫
蔓が、肩に食い入るように重い。
— 菊池寛 『俊寛』 青空文庫
漁撈長である船頭は、舟の上から食い入るようにいろの変ってきた海面を凝視している。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫