持たす
もたす
動詞
標準
文例 · 用例
(勿論、少し人工的園芸を加へれば、容易にさうした情趣を持たすことができる。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
――まあ、そりゃ、お前の勝手じゃが、兎に角今年から、お前に一戸前持たすせに、そのつもりで居れ。
— 黒島傳治 『電報』 青空文庫
凭りかかる処は堅牢に造りありて、両肱を持たする処を広くなしあり。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『家常茶飯』 青空文庫
石か木かに持たすべき思想です。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
残っていた五円で焼餅を一つ買い、それで今日一日の腹を持たすことにした。
— 織田作之助 『世相』 青空文庫
これは、惡貨が善貨を市塲から追ひ出してしまうから、年を限つて、古くなつた貨幣を改鑄しなければ、同じ價格を持たすわけに行かないといふことである。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫
彼は本郷の下宿へ帰るまでこの葉巻を持たすつもりで、ゆっくりゆっくり足を運ばせながらなお須永の事を考えた。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
そして精々一座の花形|俳優に花を持たすやうに振舞つて欲しい。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫