虫笛
むしぶえ
名詞
標準
文例 · 用例
江戸演劇に用ひらるる鳴物は独り三絃の合方のみに留まらず本釣鐘、時の鐘、波の音、風の音、雨車の如きを初めとし、谺、碪、虫笛、トヒヨの如き簡単に自然の音響を模したるものも皆それぞれに舞台の音楽的情調を作るに効果あり。
— 永井荷風 『江戸芸術論』 青空文庫
――こまったのは虫笛だ。
— 久保田万太郎 『春泥』 青空文庫
」九 ……で、これではいけないと急に狼狽てゝ、とゞ大部屋のもの二三人があたりの闇を幸い、丈なす草のしげみにかくれてほんとうの虫笛をふくことになった。
— 久保田万太郎 『春泥』 青空文庫