賞翫
しょうがん
名詞
標準
文例 · 用例
廿三日、己丑、天晴、京極侍従三位、相伝の私本万葉集一部を将軍家に献ず、御賞翫他無し、重宝何物か之に過ぎん乎の由、仰有りと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
廿九日、辛酉、陰、去る十六日、仙洞秋十首の歌合、二条中将雅経朝臣写し進ず、将軍家殊に之を賞翫せしめ給ふと云々。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
御褒美に遣わさるる石臼なれば可けれども==この坊主を輪切りにして、スッポン煮を賞翫あれ、姫、お昼寝の御目覚ましに==と記してあろうも計られぬ。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
この節、肉どころか、血どころか、贅沢な目玉などはついに賞翫した験がない。
— 泉鏡花 『紅玉』 青空文庫
鵜の啣えた鮎は、殺生ながら賞翫しても、獺の抱えた岩魚は、色恋といえども気味が悪かったものらしい。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
」と言いながら、尚も仔細らしくその娘の文章を賞翫するのである。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
」「豈しからん、この美肉をよ、貴様一人で賞翫してみい、たちまち食傷して生命に係るぞ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
――したが鮎の鮨とは好もしい、貴下も御賞翫なされたかな。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫