諸港
しょこう
名詞
標準
文例 · 用例
これでヨーロッパの諸港から北アメリカの太平洋海岸へ来る船も、その海岸からニューヨークへいくのにも、わざ/\南アメリカの南端をまはらないですむやうになつたので、けつきよく約四千マイルだけ航路がはぶけることになつたのです。
— 鈴木三重吉 『パナマ運河を開いた話』 青空文庫
其他|天草、島原等の九州の諸港でも、紀州沿岸の江浦でも、近く房州、伊豆等に於ても、天候や地勢や生業等の諸條件を稍等しくして居るものの間には、亦必ず共通な人間生活及び其表現を見出し得るのである。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
続いて東京の各省の諒解の下に、北九州、山陰、山陽の各県水産試験場、南鮮の各重要諸港で、十二|節以上の発動機船を準備してもらった奴に、武装警官を乗組ませて、ドン船と見たら容赦なく銃口を向けさせる。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
外国に留学生あり、内国に雇いの教師あり、政府の省・寮・学校より、諸府諸港に至るまで、大概みな外国人を雇わざるものなし。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
狩野川の河口、即ち沼津の町から出て伊豆の西海岸の諸港を經、その半島の尖端に在る下田港まで行く汽船がある。
— 駿河灣一帶の風光 『樹木とその葉』 青空文庫
蘇西の河口の洲の上に建てられた此市街は狭い乍らも欧洲の入口|丈に余程東洋の諸港と異つた感がした。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
殊に私どものように、印度洋の諸港を次々に見物して、紅海からスエズ地峡を抜け、地中海を横断して、西洋の境域に入ろうとする者には、カイロは地理的にも文化史的にもまず見て置くべき都市である。
— 野上豊一郎 『七重文化の都市』 青空文庫
そは兔に角、泉州が開港されると、泉州は宋時代には福建路に屬し、廣州は廣南東路に、杭州、明州は倶に兩浙路に屬したから、當時これらの諸港の市舶司を總括して、三路市舶司と稱した。
— 桑原隲藏 『蒲壽庚の事蹟』 青空文庫