燗をつける
かんをつける
表現動詞-一段
標準
to warm up sake
文例 · 用例
町へ出て飲み屋へ行っても、昔の、宿場のときのままに、軒の低い、油障子を張った汚い家でお酒を頼むと、必ずそこの老主人が自らお燗をつけるのです。
— 太宰治 『老ハイデルベルヒ』 青空文庫
嘉六は「まあ、いゝやね」と押返しても母がそれじゃきめしきにならないからと尚強いますと、嘉六は「じゃ貰って置くが、おっかさんもだいぶよくなったことだから、これで一つおっかさんも食べられそうなものを取って、僕も一ぱいやるとしようか」と、白身の刺身なぞを取り寄せて寝酒の酒の燗をつけるのでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
それを、今夜に限て、平気で聞いているお勢どのの心持が解らない、と怪しんでいる間も有ればこそ、それッと炭を継ぐ、吹く、起こす、燗をつけるやら、鍋を懸けるやら、瞬く間に酒となッた。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
なんでもかの女の主君、すなわち竜神様は大分口が奢っているとみえ、海の底でどうしてお燗をつけるのか知らないが、和泉屋の上酒を熱燗で一ぱいきゅうっと引っかけなければ御意に召さない。
— 海へ帰る女 『早耳三次捕物聞書』 青空文庫
「その寢酒は誰が用意するのだ」「宵の中にお糸が用意をして置きますが、おかんをつけるのも召上がるのも主人が御自分でなさいます――それを召上がつてお床に入ると間もなくひどいお苦しみで、家中の者が駈付けて町内の本道(内科醫)を二人迄呼びましたが間に合ひませんでした。
— 子守唄 『錢形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
寒い冬の夜、家で温かい一杯を飲むために、日本酒に「燗をつける」ことにした。
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居酒屋の店主が、徳利に注いだ日本酒を丁寧に「燗をつける」作業をしていた。
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「この大吟醸、少し「燗をつける」てもらえませんか?」と客が尋ねた。
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バーテンダーが日本酒に穏やかな熱を加えて「燗をつける」と、その繊細な温かさを楽しんだ。
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