分析力
ぶんせきりょく
名詞
標準
文例 · 用例
だから従来の分析力も生かし、これに創造という活を入れることを連絡させる点を若し画派の綜合というなら、私のネオ・コンクレチスムは綜合主義とも云えるのです。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
ところが実際のところ、経験上、大抵取るに足らないところにあるのだよ、観察力と鋭い因果分析力の発揮できる場というものは。
— A CASE OF IDENTITY 『同一事件』 青空文庫
それなりに分析力に恵まれてはいたには違いなかろうが、ポオが思っていたほど非凡な人間とはお世辞にも言い難い。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
この男の分析力への畏怖の念がつのったわけなのだが、心のなかに一抹の疑念が残る。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
またその分析力が挫かれ物語としても尻切れになりかねないものや、一方で全容が明らかならずその説明も友人の好む曇りない論理の決め手というより揣摩憶測にしか基づかないものもある。
— THE FIVE ORANGE PIPS 『橙の種五粒』 青空文庫
その分析力が試されるほど世間で話題の問題と言えばただひとつ、ウェセックス賞杯の本命たる名馬の奇怪なる疾走と、その調教師の惨殺事件である。
— SILVER BLAZE 『シルヴァブレイズ』 青空文庫
秀れてゐたのは氏の批評眼で、芸術的作品にも、人生の事実にも、その真相を突きとめなければ止まないその透徹な分析力と綜合力とは当時の文壇にづばぬけて光つてゐた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
分析力と、単なる工夫力とを、混同してはならない。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫